プレスリリース

5月定例社長記者会見概要

平成24年 5月18日

○海輪社長からの説明事項

 本日、私からは「今夏の電力需給の見通しと節電のお願い」について、ご説明させていただきます。

 

○今夏の電力需給の見通しと節電のお願いについて

 皆さまご承知のとおり、本日、電力需給に関する検討会合およびエネルギー・環境会議が合同開催され、今夏の電力需給対策が決定されました。この中で、当社管内については、節電が定着していることを考慮した場合、供給予備率3%程度が確保されており、また、被災地の復興需要に配慮する観点から、「数値目標を伴わない節電」を要請することとしています。

 

 お手元の「お知らせ」に記載のとおり、当社の電力需給については、8月の供給力が1,475万kWに対し、需要は1,422万kW、これは、一昨年並みの猛暑時において、節電効果として50万kW、需給状況が逼迫した際に電気の使用を抑制いただく随時調整契約発動分の12万kWを見込んだ場合となりますが、供給予備力が53万kW、予備率は3.8%の見通しとなっています。

 

 こうした想定を踏まえると、供給力がプラスとなりますので、この夏は供給力に余裕があるようにも見えるかもしれません。しかしながら、4月末の記者会見でも申し上げましたが、その前提は、節電効果や随時調整契約の発動、緊急設置電源の新設、火力発電所の増出力、自家発所有のお客さまからの余剰電力購入を含め、需給両面にわたって、あらゆる対策を最大限織り込んだものです。

 一方で、震災以降、火力発電所においては、点検期間を可能な限り短縮し、高稼働の運転を継続している状況にあり、特に経年化した火力等については、様々な設備トラブルの発生も想定されます。今ほど、供給予備力を53万kWと申し上げましたが、これは、例えば出力60万kWの火力発電所が予期せぬトラブルにより発電を停止しただけで、供給力不足に陥るといったリスクを抱えており、決して万全と言えるような需給状況にはないことをご理解いただきたいと思っています。

 こうしたことから、当社としては、数値目標は設定しませんが、不測の事態が発生した場合でも計画停電の実施に至らないよう、今年の夏についても、昨年夏に取り組んでいただいたような節電への取り組みを、経済活動に支障のない範囲で、可能な限り継続していただきますようご協力をお願いいたします。

 お客さまには、大変なご不便、ご迷惑をかけますが、事情ご賢察のうえ、ご理解、ご協力をお願いいたします。

 

 節電の基本的な考え方については、今ほど申し上げましたが、節電をお願いしたい期間については、お盆期間を除いた夏場の、7月2日(月)から9月28日(金)までの平日、時間帯は、9時から20時までとしています。

 具体的な節電の取り組みとしては、産業用のお客さまにおいては、昨年は、操業日をシフトしていただくなど、最大限の節電の取り組みを行っていただき、大変なご苦労とご負担をかけたと認識しています。したがって、今夏については、生産活動に影響を与えない範囲で、例えば、照明の間引きや事務所のエアコン抑制等、可能な限りの節電をお願いできればと考えています。

 また、一般のご家庭や業務用のお客さま等については、昨年と同様、電力の消費量が最も多いエアコン・空調の温度を28℃に設定していただく、あるいは照明を無理のない範囲で間引きいただくなどの節電対策を引き続き行っていただくよう、ご協力をお願いできればと考えています。

 

 当社は、昨年、当社ホームページに「東北電力でんき予報」を掲載し、当社管内の電力需給の状況や見通しを、より分かりやすく詳細にお知らせする「見える化」を図ってきました。また、お客さまの電気のご使用実績などのデータを確認できる「電気ご使用実績照会サービス」も実施しました。

 今年の夏は、昨年夏の取り組みに加え、別紙3の2にあるとおり、「電気ご使用実績照会サービス」に、新たな機能として、「夏季節電比較ページ」を追加することとしました。これは、7月から9月の電気使用量実績を3ヵ年比較閲覧できる機能、節電の取り組み項目を選択していただきご家庭の節電目標を設定できる機能です。これらの機能をご利用いただくことで、それぞれのご家庭の取り組み状況をきめ細かく確認できるとともに、使用状況に合わせた節電をホームページ上でチェックすることが可能になると考えています。

 また、ホームページには、ご家庭で楽しく取り組める省エネ・節電をわかりやすく紹介するコーナーも引き続き掲示することとしています。

 これらホームページのリニューアルは、7月2日よりスタートしますが、こうした電力需給や節電に関する情報も有効にご活用いただき、お客さまのご理解をさらに深めていただければと考えています。

 

 昨年、当社企業グループでは、7月から9月までの間、オフィスビルにおける使用電力の平成22年度実績比30%カットを目標として節電に努め、目標を達成することができました。今年の夏も、昨年の夏と同様に、平成22年度実績比30%カットを目標に、エアコンの温度設定の徹底や蛍光灯の間引き等、節電対策を実施することとしています。

 本日は、私ども、ノーネクタイとさせていただいていますが、原則として、本日(18日)より9月までの期間、「クールビズ」を実施します。なお、当社管内の場合、地域によって寒暖の差があるので、地域事情を踏まえて、外気温が低い場合は上着を着用するなど、柔軟に対応していくこととしています。

 

 最後になりますが、当社は昨年6月に、「電力需給非常対策本部」を設置し、関係部門の一層の連携強化を図り、電力の安定供給に努めてきました。

 今年の夏については、これまでの取り組みをさらに徹底していく観点から、この対策本部のもと、全国共通の節電要請期間となっている7月から9月を「夏季 需給対策強化期間」と設定し、発電設備の重点パトロールや節電定着への理解活動などを計画的に実施していくこととしました。

 こうした取り組みを含め、当社としては、この夏、計画停電を実施することなく乗り切っていけるよう、需給両面での取り組みを引き続き進め、万全を期してまいりたいと考えています。

 地域の皆さまには、節電へのご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 本日、私からは以上です。

 

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