プレスリリース

低炭素社会の実現に向けた取り組みについて〜「メガソーラー発電設備の建設」および「プラグイン・ハイブリッド車ならびに電気自動車の導入」について〜

平成21年 2月26日

 当社は、地球環境問題への対応を最も重要な経営課題のひとつとして位置付け、CO2排出削減に向けて、電力の供給面では、発電段階でCO2を排出しない原子力発電の安全を最優先とした利用率の向上や、高効率ガスコンバインド発電の導入拡大に努めております。また、東北地方に適地の多い水力発電や地熱発電の利用や、風力発電や太陽光発電からの電力購入など、再生可能エネルギーの活用も進めております。一方、電気の利用面での対策として、電気エネルギーの効率利用やヒートポンプなどの高効率機器の普及拡大にも取り組んでおります。

 こうした中で、政府は昨年7月に閣議決定した「低炭素社会づくり行動計画」において、太陽光発電の導入量の大幅拡大(2020年に現状の10倍、2030年には40倍)と次世代自動車(ハイブリッド車、電気自動車、プラグイン・ハイブリッド車、燃料電池自動車など)について2020年までに新車販売のうち2台に1台の割合で導入するとの目標を掲げました。

 これを受け、電力業界では昨年9月に「メガソーラー発電ならびに電気自動車の導入計画」を策定・公表し、太陽光発電および電気自動車の普及拡大を支援していくこととしております。

 こうしたことを踏まえ、当社は「メガソーラー発電設備の建設」および「プラグイン・ハイブリッド車ならびに電気自動車の導入」について以下のとおり取りまとめました。

○メガソーラー発電設備の建設について
 当社は、国内における太陽光発電の今後の普及拡大に弾みをつけるため、2020年度までに当社管内の数箇所で合計1万kW程度のメガワット(MW)級の太陽光発電設備(メガソーラー発電設備)を建設・運転することといたしました。また、それらを通じて天候や日射量の変動がネットワーク全体の安定供給に与える影響を検証してまいります。

 導入地点につきましては、比較的良好な日照が得られる太平洋側で、経済性や保安面から既設事業所に比較的近い当社社有地であることを原則としました。また、ある程度管内に分散して設置すること、周辺も含めた地形などの諸条件がメガソーラー発電設備の建設・運転に適していることも基本的な考え方として地点の選定を行いました。その結果、八戸火力発電所および仙台火力発電所の構内の一部を当社初のメガソーラー発電設備の建設予定地点とし、それぞれの敷地内に、合計3,500kW程度を導入することといたしました。

 当社としましては、今後、地元自治体や関係機関と協議・調整を図りながら、八戸、仙台両火力発電所地点でのメガソーラー発電設備の実現に向けて検討を進めるとともに、他の開発地点についても引き続き検討を進めてまいります。

 なお、メガソーラー発電設備の建設予定地点の概要は以下のとおりです。

【メガソーラー発電設備の建設予定地点の概要】
予定地点 八戸火力発電所地点 仙台火力発電所地点
所在地 青森県八戸市大字河原木 宮城県宮城郡七ヶ浜町代ヶ崎浜
出力 約1,500kW 約2,000kW
設置面積 約3ha 約4ha
発電電力量 約160万kWh/年 約210万kWh/年
工期 着工 : 平成22年度目途
運転開始 : 平成24年度目途
着工 : 平成22年度目途
運転開始 : 平成24年度目途
効果(推定) 一般家庭約500世帯分の年間電力量。
年間約800トンのCO2削減。
一般家庭約600世帯分の年間電力量。
年間約1,000トンのCO2削減。

※設備利用率を12%と仮定して試算。

【イメージ図】

【参考:ソーラー発電について】出典 NEDO技術開発機構
●太陽光パネルに光があたると光エネルギーにより、+と−の粒子が発生し、+はp型シリコン、−はn型シリコンの方に多く集まり、表面の電極に電球やモーターをつなぐと電流がながれる。

○プラグイン・ハイブリッド車ならびに電気自動車の導入について
 当社は、低炭素社会の実現に向けて、運輸部門におけるCO2排出削減に寄与することを目的に、東北電力グループとして環境性能に優れたプラグイン・ハイブリッド車ならびに電気自動車の普及拡大に取り組むことといたしました。

 当社管内は、寒冷地や山間地が多く、また、各都市間の距離が長いなどの気候的・地理的な特性があります。また、当社が保有している業務用車両は、作業用資材等を積載できるものといった機能面や、降雪時など悪天候時の走行安全面などを考慮し、貨物仕様や四輪駆動仕様のものが過半数を占めております。

 以上のことから、当社としましては、自動車メーカーの開発動向等を踏まえたうえで、段階的に更新対象車両をプラグイン・ハイブリッド車または電気自動車に切り替えることにより、2020年度までに1,000台程度導入する方向で検討を進めてまいります。

 なお、プラグイン・ハイブリッド車ならびに電気自動車を1,000台程度導入することにより、年間約1,000トンのCO2排出量を削減できる見込みです。

以上

【参考:プラグイン・ハイブリッド車と電気自動車の仕組み】

●「プラグイン・ハイブリッド車」とは、ガソリンエンジンと電動モーターを併用するハイブリッド車。電池に蓄えた電気を使い、モーターのみで走行することも可能。
家庭用のコンセントにて充電可能である。

●「電気自動車」とは、電池に蓄えた電気を使い、モーターのみで走行する車両のこと。
家庭用コンセントまたは急速充電器にて充電可能である。

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