原子力情報 The information of Nuclear Power

女川原子力発電所の原子炉施設保安規定変更認可申請の補正について

2018年12月18日

 当社は、2018年8月2日、女川原子力発電所(宮城県牡鹿郡女川町および石巻市)における、原子力発電所を安全に運転・管理するために遵守すべき事項を定めた「原子炉施設保安規定」について、原子力規制庁へ以下のとおり変更認可申請を行いました。


1. モニタリングポスト※1の移設に伴う「周辺監視区域※2」等に係る記載の変更
2. 原子力規制庁からの指示等を踏まえた「高経年化技術評価※3」に係る記載の適正化

(2018年8月2日お知らせ済み)


 このうち、「1.モニタリングポストの移設に伴う『周辺監視区域』等に係る記載の変更」について、原子力規制庁からは「2018年10月24日の原子力規制委員会で議論※4のあったモニタリング設備の信頼性確保の重要性を踏まえれば、その設計から設置まで、規制として確認する必要がある。」との意向が示されております。


 当社は、モニタリングポストの移設については、今後の原子力規制委員会における議論を踏まえた上で、改めて必要な対応を検討し、その後、「原子炉施設保安規定」の変更に反映する必要があると判断したことから、昨日(12月17日)、「1.モニタリングポストの移設に伴う『周辺監視区域』等に係る記載の変更」を除いたうえで、改めて申請いたしました(補正申請)。


 当社といたしましては、申請済である「原子力規制庁からの指示等を踏まえた『高経年化技術評価』に係る記載の適正化」について、速やかに認可をいただけるように適切に対応してまいります。

以上


※1 発電所周辺への放射線の影響を把握するために、空間の放射線量を連続的に測定している設備。女川原子力発電所には6基を設置している。


※2 年間被ばく線量が、法令で定められている1ミリシーベルトを超えることのないよう監視している区域。


※3 営業運転開始後30年が経過する前(その後10年ごと)に実施する必要がある評価。具体的には、発電所の安全を確保する上で重要な機器および構造物等に発生しているか、または発生する可能性のある全ての経年劣化事象の中から、高経年化対策を実施すべきと考えられる経年劣化事象を抽出し、これに対する機器・構造物の健全性について評価を行うこと。また、現状の保守管理が有効かどうかを確認し、必要に応じ、追加すべき保全策を策定すること。


※4 第37回原子力規制委員会において、「先般の平成30年北海道胆振東部地震による外部電源喪失の発生を踏まえれば、敷地境界付近のモニタリング設備は、現時点において新規制基準への適合確認を受けていない原子力施設についても、速やかに外部電源喪失時においても必要な電源が確保され、さらに、モニタリングポストについては、データ伝送の多様性が図られることが望ましい。」という結論が出されたもの。


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