東通原子力発電所1号機(平成23年2月6日より第4回定期検査中)において、平成26年12月24日10時26分頃、非常用ディーゼル発電機※1(B)を定期試験のため起動したところ、発電機の回転数の低下が確認されたため、同日10時40分に、非常用ディーゼル発電機(B)を手動で停止いたしました。
現在、原子炉内に燃料集合体は装荷されておらず、燃料集合体を貯蔵保管している使用済燃料プールの冷却等に必要な電源は、外部電源※2により確保されております。
また、この外部電源が失われた場合でも、これらの冷却等に必要な電源は、高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電機および大容量電源装置から供給が可能な状態にあります。
排気筒モニタ、排水モニタ、モニタリングポストに異常な変化はなく、この事象による発電所周辺への放射能の影響はありません。
なお、本事象は、「東通原子力発電所におけるトラブル等対応要領」に基づくB情報に該当する事象であり、法令や安全協定に基づく連絡・報告事象ではありません。
(平成26年12月25日お知らせ済み)
点検調査のため、当該ディーゼル発電機を起動させたところ、燃料の供給を遮断する過速度停止装置※3がわずかに動作したことにより、発電機の回転数低下が生じていることを確認しました。
このため、過速度停止装置を点検した結果、当該装置を動作させるガバナレバーとパイロット弁が接触し、必要な間隙がない状態であることを確認しました。
その後、過速度停止装置が適切に動作するように、ガバナレバーとパイロット弁の間隙の調整を行ったところ、異常なく運転することを確認したことから、当該ディーゼル発電機は、平成27年1月6日21時19分に待機状態※4となり、復旧しました。
今後、間隙調整が必要となった原因を調査するとともに、再発防止対策を検討してまいります。
以上
※1 外部電源が失われた場合に、原子炉の停止や原子炉および使用済燃料プール
等の冷却に必要となる電源を供給する設備。
※2 東通原子力発電所には、むつ幹線2回線、東北白糠線1回線の計3回線の送電
線(外部電源)が接続されている。
※3 ディーゼル発電機の回転数が設定回転数を超えた場合に、ディーゼル発電機を
停止させるための装置。
※4 原子炉施設保安規定に基づき、常時、運転が可能な状態にしておくこと。
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