原子力情報 The information of Nuclear Power

女川原子力発電所1号機における高経年化対策に関する原子炉施設保安規定の変更認可について

平成26年 5月21日

 当社女川原子力発電所1号機は、平成26年6月1日に運転開始から30年が経過することから、「実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則」※1および「実用発電用原子炉施設における高経年化対策実施ガイド」※2に基づき、冷温停止状態を前提とした高経年化技術評価※3を実施するとともに、長期保守管理方針※4を策定し、平成25年11月6日、この方針を反映した原子炉施設保安規定の変更認可を原子力規制委員会に申請しました。

【高経年化技術評価の結果等について】
 これまで実施してきた定期的な点検等の保全活動を継続して実施することで、女川原子力発電所1号機の冷温停止状態を維持するために必要な機器・構造物の健全性を確保できることを確認しました。
 なお、今後の保全活動をより充実させるため、熱交換器の肉厚測定や炉内構造物の目視点検等に関する長期保守管理方針を策定しました。

平成25年11月6日お知らせ済み

 その後、国の現地調査等による審査が行われ、本日、原子力規制委員会より認可をいただきました。

 今後、策定した長期保守管理方針に基づく保全活動を適切に実施し、プラントの冷温停止維持に係わる設備等の信頼性の維持および向上に取り組んでまいります。

 なお、運転開始前には、運転継続を前提とした高経年化技術評価を行い、再度申請いたします。

以上

※1 実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則
 「実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則」(昭和53年通商産業省令第77号)において、発電用原子炉の運転を開始した日以後30年を経過するまでに、原子炉施設の安全を確保する上で重要な機器および構造物について、経年劣化に関する技術的な評価(高経年化技術評価)を行い、これに基づき原子炉施設の保全のために実施すべき措置に関する10年間の方針(長期保守管理方針)を策定することが義務付けられている。

※2 実用発電用原子炉施設における高経年化対策実施ガイド
 平成25年6月19日に原子力規制委員会により制定されたガイドで、発電用原子炉設置者が実施する高経年化技術評価や長期保守管理方針など、高経年化対策に関する事項について、基本的な要求事項を規定している。

※3 高経年化技術評価
 原子炉施設の安全を確保する上で重要な機器および構造物等に発生しているか、または発生する可能性のある全ての経年劣化事象の中から、高経年化対策上着目すべき経年劣化事象を抽出し、これに対する機器・構造物の健全性について評価を行うとともに、現状の保守管理が有効かどうかを確認し、必要に応じ、追加すべき保全策を抽出すること。

※4 長期保守管理方針
 高経年化技術評価結果から抽出された、現状の保全活動に追加すべき保全策をもとに、保守管理の項目および実施時期を取りまとめたもの。

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