当社は、平成24年8月23日、原子力安全・保安院より、「事故時等における記録及びその保存の徹底について(指示)」を受領しました。
本件は、東京電力福島第一原子力発電所の事故について、地震発生直後における非常用ディーゼル発電機(A)や主蒸気逃がし安全弁の作動に係る警報の記録が残されていないことから、事故の実態把握に影響が生じていることを踏まえ、同院より、事故時等における記録及びその保存の徹底を図るため、現状の装置やその運用を確認するとともに、必要に応じて信頼性向上に係る適切な対応を検討し、その内容を報告するよう指示を受けたものです。
当社は、本指示に基づき、女川原子力発電所1〜3号機および東通原子力発電所1号機に設置されている現状の記録装置(警報内容やプラント機器の動作情報を記録する装置であるアラームプリンタ※1、プロセス計算機※2の記憶媒体)及びその運用等の状況を確認し、本日、原子力規制委員会へ報告しました。
今回の確認結果の概要は、以下のとおりです。(添付資料参照)
○プロセス計算機は、アラームプリンタの故障時においては警報を発するとともに、予め定められた順序で他のプリンタに自動で切り替わり印字される。
○全てのプリンタの電源は二重化されており、1系列の電源喪失時においても、もう1系列の電源に切替えることが可能である。
○仮に全てのプリンタに不具合が生じて印字されなかった場合においても、当社のプロセス計算機は、東京電力福島第一原子力発電所1号機のプロセス計算機とは異なり記憶媒体を備えているため、一定容量のデータが自動で保存される。
上記のとおり、当社原子力発電所においては、事故時等における記録及びその保存を確実に実施できることを確認したことから、更なる対策は不要であると判断しておりますが、より一層の信頼性向上のため、プロセス計算機の保存容量の増加等について検討してまいります。
以 上
※1 警報等の発生を自動的に記録して印字する装置。なお、女川原子力発電所3号機の装置の名称はメッセージプリンタである。
※2 発電所設備に設置された各種測定器の検出装置から得られた、圧力や温度、流量等のプラントの各種データを集約し、そのデータを中央制御室の表示や監視・記録等のために加工・出力する計算機。
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