原子力情報 The information of Nuclear Power

東通原子力発電所の平成23年東北地方太平洋沖地震の知見等を踏まえた原子力施設の地震動および津波の安全性評価に係る実施状況について

平成24年 2月29日

 当社は、原子力安全・保安院からの指示(平成23年11月11日付「平成23年東北地方太平洋沖地震の知見を踏まえた原子力施設への地震動及び津波の影響に関する安全性評価の実施について」)に基づき、東通原子力発電所の地震動評価および津波評価と、敷地内断層の活動性等の評価を実施しております。

 

 このうち、東通原子力発電所敷地内の第四紀の地層(以下、「第四系」という。)に小断裂等の変状を及ぼす断層の活動性評価については、これまでの国の審議における指摘を踏まえ、より説明性を向上させる必要があり、また、仮想的な震源断層モデルの検討に時間を要している状況にあります。

 このため、当社では、本日、これらの検討状況を中間報告として原子力安全・保安院へ報告いたしました。報告した内容は以下のとおりです。

 ○  既存の地形・地質資料の確認及び詳細な分析を継続して実施中。

 ○  地質状況や断層位置の詳細な確認等、データ拡充の観点からボーリング調査を実施中。

 ○  第四系に認められる変状が、受動的な変位によって形成された可能性を考慮した地震動及びその影響に関する検討について、仮想的な震源断層モデル設定と地震動に関する検討等を実施中。

 なお、これらの検討を踏まえた評価結果については、総合的にとりまとめた上で、3月に最終報告として原子力安全・保安院へ報告する予定です。

 

 また、東北地方太平洋沖地震を踏まえた地震動評価および津波評価については、平成24年2月の報告に向けて検討を進めておりました。こうした中、原子力安全・保安院の地震・津波に関する意見聴取会において、「再来周期を考慮した適切な発生頻度の津波を想定する」など、想定津波高さに対する新たな考え方が示されたことから、更なる検討が必要と判断し、報告を平成24年3月に延期することといたしました。

 

以 上