【発生場所】 東通原子力発電所1号機
【運転状態】 第4回定期検査中
【概 要】
4月8日、非常用ディーゼル発電機(B)を運転中のところ、13時55分頃、燃料循環ポンプ付近から軽油が漏えいしていることを確認し、非常用ディーゼル発電機(B)を停止したことから、14時08分、発電所の運転の際に実施すべき事項などを定めた保安規定で求められている運転上の制限※1を満足しないと判断しました。
なお、非常用ディーゼル発電機(A)を含むA系については、定期点検中です。
所内の電源は、外部電源であるむつ幹線2回線と東北白糠線1回線の計3回線が確保されており、発電所は安全に停止状態を維持しております。軽油の漏えい量は、約200リットルであり、現在、漏えいは停止しております。
本事象による、排気筒モニタ、排水モニタ、モニタリングポストに異常な変化はなく、発電所周辺への放射能の影響はありません。
なお、本事象は、「東通原子力発電所におけるトラブル等対応要領」に基づくA情報に該当する事象であり、安全協定に基づく報告事象です。
(4月8日お知らせ済み)
【点検結果】
当該ディーゼル発電機を点検したところ、燃料循環ポンプの軸封部より軽油の漏えいが確認されました。
このため、当該ポンプを分解したところ、オイルシール※2の一部が欠損していたことから、新品と交換して復旧しました。
その後、当該ディーゼル発電機の動作確認試験を実施し、4月9日7時00分に保安規定に定める運転上の制限内に復帰しました。
今後、オイルシール欠損の原因を調査の上、対策を検討してまいります。
なお、非常用ディーゼル発電機が待機除外となっていた間も、仮に外部電源が喪失した場合にも直ちに対処できるよう、電源車および消火ポンプ車を所定の位置に待機させました。
以 上
※1運転上の制限は、安全機能を確保するため、予備も含めて動作可能な機器(ポンプ等)の必要台数や、原子炉の状態毎に遵守すべき温度や圧力の制限を定めているものであり、保安規定第60条は、非常用ディーゼル発電機の起動や所内電源系へ接続できることなどを定めたもの。
※2 オイルシール
ポンプ等の軸封部から油が漏れるのを防ぐために用いられるもの。