原子力情報 The information of Nuclear Power

高圧ガス保安法に基づく宮城県への手続き漏れに対する再発防止対策について

平成23年 2月17日

【概 要】
 当社は、高圧ガス保安法に基づく宮城県への手続き漏れに対する原因と再発防止対策についてとりまとめ、本日(2月17日)、宮城県へ報告しました。
 なお、手続き漏れは、当初女川原子力発電所での6件を確認しておりましたが、その後、調査を進めた結果、宮城県内において、新たに7件の空調機の廃止手続き漏れを確認したことから、宮城県へ併せて報告を行いました。
 新たに確認された7件について、2月16日、必要な手続きを実施しております。

【原 因】
 高圧ガス保安法に基づく手続き漏れに至った原因は、以下のとおりと推定しております。
① 高圧ガス保安法に基づく諸手続きの要否が明確化されていなかった。
② 必要な手続きをチェックする仕組みが十分ではなかった。
③ 高圧ガス保安法と諸手続きに関する認識が十分ではなかった。

【再発防止対策】
 今回の手続き漏れの原因を踏まえ、以下のとおり再発防止対策に取り組んでいくとともに、社内各部門に周知徹底を行い、手続き漏れの未然防止に努めてまいります。

原  因 再発防止対策

 高圧ガス保安法に基づく諸手続きの要否が明確化されていなかった。

 高圧ガス保安法に関する法令要求事項の明確化
 高圧ガス保安法の要求事項・手続き対象設備について明確化を図るため、高圧ガス保安法の要求事項を再確認し、マニュアルの修正を行う。
 また、マニュアルは定期的な検証を行うことにより、法令要求の変更等に対しても適切に見直しが図られるようにする。

 必要な手続きをチェックする仕組みが十分ではなかった。

 手続きの要否をチェックできる管理体制の強化
 高圧ガス保安法の対象設備について、管理台帳を新たに作成し、修繕や改良工事等の工事件名毎に履歴管理を行い、設備担当課長が必要な手続きの要否をチェックするよう管理体制の強化を図る。

 高圧ガス保安法と諸手続きに関する認識が十分ではなかった。

 業務に対する認識と法令知識の向上を目的とした教育の実施
 高圧ガス保安法に関する業務手順の認識や法令知識、保安管理技術の向上を図るため、設備工事に携わる管理職・担当者等に対して、それぞれ計画的に教育を実施する。

【手続き漏れの内容】
(1)当初の確認結果6件(平成23年2月3日お知らせ済み)

事業所 設備名称 手続き漏れの内容
女川原子力発電所 1号機酸素注入系

● 平成7年12月に酸素ガスの流量を制御する弁の取替工事を実施する際、変更手続きを行っていなかった。

● 平成15年5月に酸素ガスの流量を検出する機器の取替工事を実施する際、変更手続きを行っていなかった。

2号機酸素注入系

● 平成10年2月に既設ラインから分岐する配管(弁2台含む)を追加する際、本工事に関わる2件の変更手続きを行っていなかった。

● 平成17年5月に酸素注入系の配管の取替工事を実施する際、変更手続きを行っていなかった。

PRセンター空調設備

● 平成14年3月に空調設備の更新工事を実施した際、既存空調機の廃止手続きを行っていなかった。

(2)新たに確認された7件

事業所 設備名称 手続き漏れの内容
女川原子力発電所建設所 事務所空調機

● 平成元年10月に空調設備の撤去工事を実施した際、既存空調機の廃止手続きを行っていなかった。

女川原子力発電所 事務本館空調機

● 平成12年1月に空調設備の更新工事を実施した際、既存空調機の廃止手続きを行っていなかった。

仙台火力発電所 事務所空調機

● 平成16年2月に空調設備の更新工事を実施した際、既存空調機の廃止手続きを行っていなかった。

塩釜営業所 事務所空調機

● 平成5年12月に空調設備の更新工事を実施した際、既存空調機の廃止手続きを行っていなかった。

白石営業所 事務所空調機

● 平成2年12月に空調設備の更新工事を実施した際、既存空調機の廃止手続きを行っていなかった。

石巻営業所 事務所空調機

● 平成4年10月に空調設備の更新工事を実施した際、既存空調機の廃止手続きを行っていなかった。

気仙沼営業所 事務所空調機

● 平成3年9月に空調設備の更新工事を実施した際、既存空調機の廃止手続きを行っていなかった。

※ 既に撤去済みの建物

以上

「プレスリリース本文のPDFファイルはこちら」印刷用PDF