原子力情報 The information of Nuclear Power

東通原子力発電所1号機における新検査制度に基づく運転期間延長(長期サイクル運転)に関する計画について

平成22年10月15日

 当社は、このたび、平成21年1月1日より施行された、原子力発電所の新検査制度に基づき、東通原子力発電所1号機において、第4回定期検査(平成23年2月〜6月頃を予定)終了後の運転期間を、従来の13カ月以内から16カ月以内に延長することを計画しました。

 今後、11月上旬を目途に、原子炉等規制法に基づく保安規定の変更認可申請および電気事業法に基づく保安規程の保全計画届出などの所定の手続きを実施し、国による審査・確認を受ける予定です。

 

 新検査制度は、機器の重要度や特性に応じた点検保守の仕組みを整備し、国内外の運転経験も踏まえて、「適切な時期に適切な方法で保全を行う」という保全最適化の取り組みを継続的に改善していくことにより、さらなる安全性の向上を目指すことを目的に導入されたものです。

 事業者は、この制度の下、定期検査毎に点検を行う重要な機器について、点検および検査の間隔の妥当性を技術的な見地から評価し、国の確認を受けることとなっており、その評価結果に応じて、運転期間を従来の13カ月以内から18カ月以内、さらには24カ月以内(制度導入から5年間は18カ月以内に限定)に延長することが可能となります。

 

 当社は、この新検査制度に基づき、東通原子力発電所の保全プログラムの充実を図り、保全の最適化に向けた検討作業を継続的に実施することにより、安全性のより一層の向上に努めております。

 こうした中、東通原子力発電所1号機の第3回定期検査(平成21年9月〜平成22年1月)では、新検査制度の下、点検データ等の収集・評価を行っておりますが、今般、運転期間延長に係る機器について技術的な評価を行った結果、機器の点検および検査の間隔を26カ月としても問題がないことを確認しました。ただし、実質的な運転期間は、燃料交換の間隔の評価を考慮するとともに、当社として初めての運転期間延長であることから、これに伴う安全・安定運転の実績を積み重ねることとし、今回は16カ月以内とすることを計画しました。

 

 当社といたしましては、今後とも継続的に保全活動を充実させるとともに、原子力発電所の安定運転に努め、安全性および信頼性の一層の向上を図っていくこととしております。

 また、その結果として、運転期間を延長することで、設備利用率の向上が図られ、エネルギーの安定供給や地球温暖化対策にも一層貢献できるものと考えております。

 

 なお、本件の詳細は別紙のとおりです。

以 上