当社は、平成20年1月16日に原子力安全・保安院より指示文書「非常用炉心冷却系統ストレーナ(以下「ECCSストレーナ」という。)の設計時の不適合への対応について」を受け、新たに取替えた非常用炉心冷却系統ストレーナの有効性を再評価し、その結果について、本日、同院に報告しました。
本指示文書は、東京電力(株)福島第一原子力発電所6号機で新たに取替えたECCSストレーナの圧力損失が当初想定した値より大きかった*1ことを受けて発出されたもので、同様に新型ECCSストレーナに取替えたプラントにおいて、その有効性評価を行い報告すること、および工事計画認可申請時のECCSストレーナの有効性評価条件に変更を生じる場合は、電気事業法に基づく工事計画に係る手続きを行うことを求められたものです。
当社において新型ECCSストレーナに取替えた女川2号機、3号機、東通1号機について有効性の再評価を行った結果、当社としてもECCSストレーナの圧力損失が当初想定していた値よりも大きかったものの、ECCSストレーナに必要な性能や強度は確保されていることを確認しました。
なお、再評価の結果を踏まえ、ECCSストレーナの有効性評価条件に変更が生じることから、今後、準備が整い次第、電気事業法に基づく工事計画に係る手続きを行います。
以 上
*1 取替えたECCSストレーナの圧力損失が当初想定した値より大きかった原因は、ECCSストレーナ本体と配管(ティ管)の接続部が小さく絞られることによる圧力損失および2つのECCSストレーナが接続する配管(ティ管)部において流速が速い状態で合流することによる圧力損失を十分に考慮していなかったことによるもの。
なお、圧力損失とは水が流れる際に発生する水圧の低下のこと。