プレスリリース

女川原子力発電所におけるヒューマンエラー低減に向けたさらなる取り組みについて

平成29年 1月20日

 当社は、昨年7月に原子力規制庁女川原子力規制事務所から、女川原子力発電所における作業管理の改善に係る指導文書を受領しました。

 このたび、指導文書を踏まえ、至近に発生したヒューマンエラー事象等について、要因分析を行い、再発防止対策を取りまとめました。

 昨年7月、女川2号機で、安全対策工事中に原子炉建屋の地震計を誤って作動させ、原子炉が地震を感知して自動停止した際に鳴る警報を作動させる事象が発生しました。

 この事象は、平成27年9月、女川1号機において、設備更新作業中に常用電源が停電し非常用電源が作動した事象と、復旧作業における事前の検討不足やレビュー等の不足があったという点で原因が類似していることから、指導文書により再発防止の徹底を求められたものです。

 これを踏まえ、当社では、女川2号機の警報発生事象について要因分析を行うとともに、女川1号機の停電事象に加え、至近に発生した他のヒューマンエラー事象等も含めて、共通する要因の分析と再発防止対策の検討を進めてまいりました。

 このたび取りまとめた、共通要因と再発防止対策の概要は以下のとおりです。

 なお、再発防止対策を取りまとめるにあたり、より実効性を高めるため、外部機関((一社)原子力安全推進協会)からその方針について指導・助言をいただいております。


【共通要因】
 要因を分析した結果、ヒューマンエラーが及ぼす影響を事前に想定する取り組み、いわゆる「リスク想定」が不十分であったことや、ヒューマンエラーを未然に防ぐための「基本動作の徹底」が不十分であったこと等が判明しました。

 

【再発防止対策】
 要因分析結果を踏まえ、「リスク想定」および「基本動作の徹底」について以下の対策を実施し、再発防止に努めてまいります。

 

1.リスク想定
・3H(初めて・変更・久しぶり)や非定常作業に対しては、作業の計画時に作業手順の読み合わせや、管理職・作業経験者を含めた事前検討を実施し、自らの経験を踏まえたアドバイス等を行う。
・作業の実施前に管理職や作業経験者は、担当者に対しリスク想定の留意事項を確認するなど問いかけや動機付けを行う。
・作業終了後、気づいた点等を洗い出し、次回の作業や関連業務に反映する。

 

2.基本動作の徹底
・作業の重要性の認識や基本動作の必要性等に関する教育を実施する。
・担当者自らが作業前に、リスク想定ドリルを活用しセルフチェックを実施する。
・担当者が実施している基本動作の実施状況について、管理職が実際に現場に出向き、直接確認および指導を行う。

 

 なお、女川原子力発電所では、ヒューマンエラーの低減に向けたさらなる取り組みとして、今年1月から3月をヒューマンエラー低減に向けた強化期間に設定し、「より、現場へ」をスローガンに、発電所幹部等がこれまで以上に現場に出向き、「リスク想定」および「基本動作の徹底」を発電所員に根付かせる活動を展開してまいります。
 

 当社としては、このたび策定した再発防止対策を着実に実施することでヒューマンエラーの低減に努めるとともに、対策の実施状況を定期的に確認し改善していくことで、原子力発電所の安全に万全を期してまいります。

 

以上

 

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