プレスリリース

女川原子力発電所2号機の気体廃棄物処理系流量増加に伴う第9回定期検査の前倒しについて

平成19年10月10日

 当社、女川原子力発電所2号機(沸騰水型、定格電気出力82万5千kW:宮城県 牡鹿郡女川町、石巻市)は、定格熱出力で運転中のところ、復水器につながる気体廃棄物処理系*1を流れる気体の量が、9月中旬から徐々に増加傾向を示していることから、第9回定期検査を前倒して開始し、その原因調査を実施することといたしました。

 気体廃棄物処理系の流量(粒子フィルタ出口流量)は、通常約8m3N/h*2程度のところ、10月10日現在約20m3N/h(警報値:30m3N/h)となっており、これまで関連パラメータ*3の監視を強化するとともに、運転中における実施可能な調査を行ってまいりました。

 気体廃棄物処理系の流量は増加しているものの、復水器の真空度は保たれており、運転への影響はありませんが、これまでの調査においては原因を特定するには至らなかったことから、原子炉を停止してより詳細な点検・調査を実施することといたしました。

 なお、本事象による発電所周辺への放射能の影響はありません。

 本事象に伴い、当初10月15日から予定していた第9回定期検査を前倒し、10月11日より約5ヵ月の予定で開始いたします。

 今回の定期検査*4では、燃料の取替えや制御棒駆動機構の点検、出力領域モニタの取替え等を行うこととしており、検査の概要は別紙2のとおりです。

 以上

<女川原子力発電所2号機の概要>

・所在地 宮城県牡鹿郡女川町および石巻市
・定格電気出力 82万5千キロワット
・原子炉型式 沸騰水型軽水炉(BWR)
・運転開始 平成7年7月28日

*1 気体廃棄物処理系とは、復水器に流入する気体状の放射性物質を減衰させる系統。

*2 m3Nとは、基準状態(0℃、1気圧)での体積のこと。

*3 関連パラメータとは、復水器の真空度、気体廃棄物処理系の流量、放射線モニタなど。

*4 定期検査は電気事業法に基づき、原子炉およびその附属設備等が国の定める技術基準に適合し、健全性が確保されていることを確認するために実施するものです。あわせて、定期事業者検査※1を実施するとともに定期安全管理審査※2を受審いたします。

※1 改正電気事業法(平成15年10月1日施行)により、従来、国が実施してきた定期検査および電気事業者が実施してきた自主点検を合わせて、定期事業者検査として位置付け、検査結果を記録・保存することなどが新たに義務付けられている。また、定期事業者検査の一部について原子力安全・保安院または独立行政法人原子力安全基盤機構による立会や記録確認が実施され、これが定期検査と位置付けられている。

※2 定期事業者検査に関して事業者の組織、体制、検査方法などについて独立行政法人原子力安全基盤機構が審査し、その審査結果に基づき原子力安全・保安院が電気事業者の検査実施体制を評定する制度。



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