当社は、宮城県、女川町および石巻市と締結している「女川原子力発電所周辺の安全確保に関する協定書」に基づいて、女川原子力発電所周辺の環境放射能の測定を実施しています。こうした中、7月19日に発電所周辺地域である石巻市寄磯地区において採取したよもぎから、25日に極微量の人工放射性物質であるコバルト60*1を検出し、自治体に報告するとともに再測定を行いました。その結果、本日、同様に極微量のコバルト60を検出しましたのでお知らせいたします。
原因は現在調査中です。
今回検出されたコバルト60の放射能濃度は、約0.1ベクレル*2/kg生(放射線量は0.00001ミリシーベルト*3*4)で、一般の方が自然界から受ける1年間の線量(2.4ミリシーベルト)に比べて極めて低いものであり、周辺環境への影響はありません。
1.コバルト60の検出概要
(1) |
試料名 |
よもぎ |
(2) |
採取地点 |
石巻市寄磯地区 |
(3) |
採取年月日 |
平成19年7月19日 |
(4) |
測定結果 |
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0.10±0.01 ベクレル/kg生 (測定終了 7月25日)
(再測定)
0.099±0.024 ベクレル/kg生(測定終了 7月26日) |
以上
* 1:コバルト60
原子炉の水中に含まれる微量物質が放射化したもの等で、人工放射性核種の一つである。がん治療に用いる放射線源として用いる他、工業利用としてタンクの水位計、農業用利用としてジャガイモの発芽防止、医療器具の殺菌などにも使われている。半減期は約5.3年。
* 2:ベクレル
放射能量を表す単位で、一秒あたりに原子核の壊変が起きる回数を表す。なお、体重60kgの日本人の場合、体内には約7000ベクレルの天然放射性物質がある。
* 3:シーベルト
被ばくによる人体への影響を評価するための単位。
* 4
今回検出された放射能濃度のよもぎを毎日100グラム経口摂取した場合、その人が受ける年間の放射線量は約0.00001ミリシーベルトとなる。
[参考]極微量のコバルト60検出経緯
平成19年7月19日 |
9:55 |
試料採取 |
7月19日 |
12:00 |
乾燥処理開始 所要時間80時間程度 |
7月23日 |
13:30 |
灰化処理開始 所要時間24時間程度 |
7月24日 |
14:52 |
測定開始 |
7月25日 |
13:15 |
測定終了確認 |
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13:35 |
再測定開始 |
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13:50〜 |
国、自治体に連絡 |
7月26日 |
11:48〜 |
測定終了確認 |
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14:10〜 |
国、自治体に連絡 |
以上