プレスリリース

10月定例社長記者会見概要

2023年10月31日

〇樋口社長からの説明事項

 本日もお忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。

 私からは、「2023年度第2四半期決算」について、ご説明させていただきます。


〇2023年度第2四半期決算について
<2023年度第2四半期決算>

 はじめに、当社の販売電力量は、前年に比べ夏場の気温が高かったことにより冷房需要が増加したものの、産業用における稼動の減少や、お客さまによる節電への取り組み影響などにより、小売の販売電力量が減少いたしました。加えて、エリア外への卸売の販売電力量が減少したことなどから、前年同期に比べ4.8パーセント減の、374億キロワットアワーとなりました。


 売上高は、卸電力取引所への販売の減少などがあったものの、昨年11月に、高圧以上のお客さまなどの電気料金を見直したことなどから、1兆3,878億円となり、前年同期に比べ、481億円の増、率にして3.6パーセント増の、「増収」となりました。


 次に、経常損益につきましては、燃料費調整制度のタイムラグ影響(期ずれ)が、利益を大きく押し上げたことに加え、電気料金の見直しなどにより、前年同期に比べ、3,510億円増加し、2,191億円の利益となりました。


 これにより、第2四半期決算としては、2019年度以来、4年ぶりの「増収増益」、2021年度以来2年ぶりの黒字決算となりました。


 なお、親会社株主に帰属する四半期純損益は、前年同期に比べ、2,917億円増加し、1,553億円の利益となりました。


 このように、収支は大きく改善したものの、有利子負債が、3兆3,794億円と高い水準にあることなどから、自己資本比率は、前年度に比べ、3.0ポイント改善の13.5パーセントにとどまり、依然として低い水準にあります。


 先ほど、ご説明いたしましたとおり、第2四半期決算につきましては、2,191億円の経常利益となりましたが、前年同期実績からの変動額3,510億円のうち、燃料費調整制度によるタイムラグ影響(期ずれ)が、およそ3分の2となる2,360億円を占めております。

 これは、昨年の急激な燃料価格の高騰や、今年に入っての下落傾向といった、燃料価格の大幅な変動に伴う一時的な要因であり、この燃料費調整制度によるタイムラグ影響(期ずれ)を除いた実力値ともいうべき経常利益は、1,241億円となっております。


 ここで、燃料費調整制度のタイムラグ影響(期ずれ)について補足させていただきます。


 燃料費調整制度によるタイムラグ影響(期ずれ)とは、実際の燃料価格に基づき燃料費を支払うタイミングと、その燃料価格が、燃料費調整額として電気料金の収入に反映されるタイミングに差異が生じることで発生するものです。

 このため、当社の収支上も、燃料価格の変動による影響を遅れて受けることになります。


 前年同期の燃料費調整制度によるタイムラグ影響(期ずれ)が、マイナス1,410億円の差損であったのに対し、当第2四半期はプラス950億円の差益となり、差し引きで2,360億円の収支改善となっています。

 当第2四半期においては、燃料価格の下落が継続したことから、収支にプラスの影響を与えておりますが、今後燃料価格が上昇していく場合は、一転して、収支にマイナスの影響を与えることになります。


 現在、いずれの燃料価格も、昨年のピーク時からは下落しているものの、現下の世界情勢などを踏まえますと、こうした収支変動リスクについては、引き続き、注視していく必要があるものと考えております。


<2023年度業績予想、中間配当、期末配当>

 7月に公表した通期の業績予想につきましては、第2四半期決算時点では、当初想定の範囲内で推移していることや、下期の燃料価格の動向に、なお不透明感があることなどから、据え置きとさせていただきます。


 また、2023年度中間配当につきましては、7月に公表した配当予想のとおり、本日の取締役会において、「1株当たり5円」とさせていただくことといたしました。

 なお、期末配当予想については、通期の業績予想を据え置くことから、引き続き「1株当たり10円」としております。

 以上が、2023年度第2四半期決算の概要であります。


 これまでも申し上げておりますが、当社は、2021・2022年度と、2年連続の大幅な損失計上により有利子負債が増加しており、自己資本比率が大幅に低下し、厳しい財務状況にあります。


 このため、当社といたしましては、予期せぬ自然災害の発生や、近年の急激な燃料価格の変動リスクなども考慮いたしますと、電力の安定供給という観点から、依然として厳しい財務状況にあり、有利子負債を削減しながら、自己資本を可能な限り早期に回復させることが急務と考えております。


 引き続き、電力需給の最適化を図りながら、グループ全体で「サービス提案の強化」、「原子力発電所の再稼働」、「経営全般の徹底的な効率化」に取り組むことにより、利益の積み増しを図り、早期の財務基盤回復に努めてまいります。


 本日、私からは以上です。


以 上


(注)樋口の「樋」は、一点しんにょう


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