プレスリリース

10月定例社長記者会見概要

2020年10月28日

〇樋口社長からの説明事項

 私からは、「2020年度 第2四半期決算」および「2020年度 業績予想」の概要について、ご説明いたします。


〇2020年度 業績予想について

 2020年度の業績予想につきましては、新型コロナウイルスによる販売電力量等への影響が不透明であり、合理的な算定が困難な状況でありましたが、今回、現時点で入手可能な情報や予測等に基づき、業績予想を算定いたしました。


 当社の経営環境は、競争激化による収益力の低下や、再生可能エネルギーの大量導入に伴う需給構造の変化等により、年々厳しさが増しております。


 加えて、新型コロナウイルスの影響による販売電力量の減少や電力取引市場の価格低下等が当社の収支を一層押し下げている状況です。


 こうした厳しい収支状況を踏まえ、当社としては、企業グループ一体となって生産性・効率性の向上に努めているものの、2020年度通期の業績は前年度を大きく下回り、減収減益となる見通しです。


 具体的に見てまいりますと、売上高については、新型コロナウイルスの影響により、小売の販売電力量が減少したことなどから、前年度に比べ、7.4パーセントの減となる、2兆800億円程度と想定しております。


 次に、経常利益については、燃料市況において、LNG価格が大幅に低下したことを踏まえ、従来、主に、長期契約により調達していたLNGについて、スポット調達の拡大に努め、燃料費の低減を図るものの、小売の販売電力量が減少することなどから、前年度に比べ、45.0パーセントの減となる、550億円程度となる見通しです。


 また、親会社株主に帰属する当期純利益については、前年度に比べ、47.7パーセントの減となる、330億円程度となる見通しです。


 なお、業績予想における新型コロナウイルスの影響については、一定の前提を置いたうえで試算したところ、売上高は450億円程度、経常利益は200億円程度減少するものと見ております。


〇2020年度 第2四半期決算について


 当社の販売電力量は、新型コロナウイルスの影響により、小売の販売電力量が減少したことなどから、売上高は、1兆380億円となり、前年同期に比べ、819億円の減、率にして7.3パーセント減の、減収となりました。


 次に、経常利益については、先ほど業績予想でも説明した燃料費の低減に加え、上期の一過性の要因となりますが、発電所の定期点検等の実施時期の違いなどにより、修繕費が減少したこと、さらには燃料費調整制度のタイムラグ影響が利益を150億円押し上げたことなどから、805億円となり、前年同期に比べ、160億円の増、率にして24.8パーセント増の増益となりました。


 これにより、第2四半期としては、2015年度以来、5年ぶりの減収増益となりました。


 また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、561億円となり、前年同期に比べ、114億円の増、率にして25.6パーセントの増となりました。


 当四半期決算における新型コロナウイルスの影響については、売上高が220億円、経常利益が100億円程度減少したものと見ております。


 なお、「東北電力グループ中長期ビジョン」において、財務目標として設定している連結キャッシュ利益は、当四半期においては、1,710億円となりました。引き続き、2024年度において、3,200億円以上とする目標の達成を目指してまいります。


〇2020年度配当予想について
 中間配当については、本日の取締役会において、「1株当たり20円」とさせていただくことといたしました。


 また、期末配当についても、「1株当たり20円」とさせていただく予定としております。


 以上が、2020年度 第2四半期決算の概要でありますが、新型コロナウイルスによる影響の範囲や期間が依然として不透明であることに加え、販売面では、厳しい競争環境が継続していることから、当社の収支は引き続き厳しい状況にあるものと受け止めております。


 当社といたしましては、今後とも、販売拡大や構造的なコスト削減による競争力強化を図りながら、収益確保に努めてまいります。


〇仙台市ガス事業民営化 資格審査書類の提出について
 最後に、仙台市ガス事業民営化について、触れさせていただきます。


 当社は、先ほど、仙台市ガス事業民営化について、仙台市へ資格審査申請書類を提出いたしました。


 仙台市ガス局は、約34万件の需要家を有するなど、公営ガス事業者としては最大の規模であり、その円滑な事業継承は、東北地域のエネルギー市場、ひいては、東北の地域経済において、大変重要なことであると認識しております。


 当社は「東北の繁栄なくして当社の発展なし」との基本的な考え方のもと、創立以来70年に亘り、電力の安定供給を通じて、地域の発展に努めてまいりました。このたびの民営化についても、同じ地域のインフラを支える事業者として、その動向を注視してきた経緯にあります。


 また、当社は「東北電力グループ中長期ビジョン」において、快適・安全・安心なサービスを幅広く提供することで、お客さまの豊かさの最大化を目指す「スマート社会実現事業」を成長事業と位置づけ、取り組みを加速しているところです。


 ガス小売事業へ参入することは、電気とガスをセットでご提供するなど様々なサービスを展開することが可能となり、今後のスマート社会の実現にもつながる重要な取り組みであると評価しております。


 今後、仙台市の資格審査でご承認をいただきました場合には、同市ガス事業の事業内容や契約諸条件の精査等を行い、事業性を十分見極めながら、提案内容の具体的な検討を進めてまいります。


 本日、私からは以上です。


以 上

(注)樋口の「樋」は、一点しんにょう


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