プレスリリース

水力発電所の検査に用いる「金属内部の欠陥検出システム」を開発〜効率的な検査で設備の長寿命化を実現〜

2022年11月 1日

 当社は、企業グループの東北発電工業株式会社(以下、「東北発電工業」)と共同で、水力発電所における水車の検査に使用する、金属内部の欠陥検出システム「3D−UT※1システム」(以下、「本システム」)を新たに開発いたしました。


 当社の水力発電設備の約8割は、運転開始から60年以上経過していることから、経年化が進行している水車を有効活用するためには、検査を通じた適切な寿命評価が必要となっております。


 本システムは、従来の超音波探傷技術に「3D−UT」を加えた「3次元超音波探傷検査装置」と、欠陥を自動で検出する「自動欠陥検出プログラム」で構成されており、水車の検査における金属内部の欠陥検出精度の向上を実現したものです。
 これにより、水車内部の状況を詳細に把握することで、従来よりも長寿命化が可能となります。


 また、装置の小型化を図ったことで、小規模水力発電所※2においても適用することが可能となっており、当社が保有する164カ所の水力発電所での検査に使用することができます。


 加えて、当社は、本年5月から、本システムを活用した実証を行い、有効性を確認するとともに、従来よりも短時間で効率的に点検作業を行えることも確認いたしました。


 東北電力と東北発電工業は、発電設備のメンテナンスに係る技術開発などを通じて、引き続き再生可能エネルギーの最大限活用を着実に進めてまいります。


以 上


※1 3-dimension‐ultrasonic testing 「3次元超音波探傷検査」の略。3次元座標データを取得し、金属内部の欠陥を把握する技術。
※2 発電出力1千kW〜1万kW


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