女川原子力発電所3号機に関する地質データ拡充に向けた地質調査の実施について

2025.01.16

原子力発電

 当社は、女川原子力発電所3号機の新規制基準適合性審査申請に向けた準備の一環として、データ拡充による説明性向上を目的とした地質調査を実施いたします。

 来週にも準備ができ次第、女川原子力発電所3号機の原子炉建屋周辺においてボーリング調査を実施し、断層の性状等を詳細に確認することにより、原子炉建屋周辺の地質・地質構造に関するデータの拡充を図ってまいります。

 採取した試料の状況等を確認しながら調査を進めることとしており、調査期間は2年程度を予定しております。

 女川原子力発電所の敷地内の断層については、これまでの調査において、中生代前期白亜紀(約1億年前)に形成された古い断層であり、以降の活動性はないと評価※1しております。

 一方、女川原子力発電所2号機の新規制基準適合性審査においては、原子炉建屋周辺に位置する断層の活動性評価について、断層破砕部の性状等に関する詳細なデータ(約1億年前に形成された鉱物脈※2が断層を貫いている箇所の詳細観察結果など)の提示が必要となりました。

 これを踏まえ、女川原子力発電所3号機の新規制基準適合性審査申請に向けては、原子炉建屋周辺の断層について、データの拡充を図ることが、より説明性の向上につながると判断し、今回、調査を実施することとしたものです。

 これまでの取得データに、今回の調査で得られた新たなデータを組み合わせることで、原子炉建屋周辺の地質・地質構造に関する説明性を高めてまいります。

 調査の概要は別紙のとおりです。

以 上

  • ※1:原子力発電所に関する断層の活動性評価について、新規制基準では、後期更新世以降(約12〜13万年前以降)の活動が否定できない断層を「将来活動する可能性のある断層等」と規定している。
  • ※2:女川原子力発電所の地質は、約1億年前、地下深部で高温・高圧下の状態にあった際に、熱水が地層中の割れ目に浸入した後、冷えて水に溶け込んでいるさまざまな成分が鉱物として析出して亀裂を埋めるように脈状に結晶化したもの。この鉱物脈が断層を貫いている箇所をボーリング調査により採取し、採取した試料を詳細に観察することで、鉱物脈形成と断層活動との新旧関係を確認する。