プレスリリース

2022年3月16日福島県沖の地震の観測記録を用いた女川原子力発電所2号機原子炉建屋の地震応答解析結果について

2022年 4月26日

 当社は、2022年3月16日に発生した福島県沖を震源とする地震(以下、「3.16地震」)について、女川原子力発電所で観測された地震観測記録を用いて、2号機原子炉建屋の耐震設計の妥当性を確認するとともに、原子炉建屋への影響等を評価いたしました。


 女川原子力発電所において、「3.16地震」発生時に保安確認用地震計※1で観測された地震の最大加速度値※2(367.5ガル)は、基準地震動の最大加速度値(最大1000ガル)よりも十分に低い値であり、地震発生後のパトロールにおいても、安全上重要な設備に被害がないことを確認しております。


 一方、「3.16地震」は、女川2号機が運転していた場合に原子炉を自動停止させるようなレベルの地震(200ガル程度以上)であったことから、自主的な保安活動の一環として、原子炉建屋の地震応答解析※3による耐震設計の妥当性ならびに原子炉建屋への影響等の確認を進めてきました。

 その結果、地震応答解析による原子炉建屋の揺れ方は、今回の地震による実際の建屋の揺れ方を概ね再現しており、女川2号機の原子炉建屋の耐震設計が妥当であることを確認いたしました。また、原子炉建屋に作用した地震力は、目安値※4に対して十分な裕度を持って下回っており、「3.16地震」に対する健全性が確保されていることを確認いたしました。


 なお、3.16地震の観測記録の応答スペクトル※5は、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震と同等もしくは小さいレベルであり、女川原子力発電所の基準地震動を下回ることも確認いたしました。


 当社は、地震に対する健全性確認などをしっかり行うことで、引き続き、原子力発電所の安全確保に努めてまいります。


 女川原子力発電所2号機原子炉建屋の地震応答解析結果等の評価の概要は、別紙のとおりです。


以 上


※1 保安確認用地震計とは、速やかな公表および点検の際の目安に活用するために、地震直後の最大加速度値を表示するものであり、女川1号機原子炉建屋の地下2階に設置している。

※2 地震の揺れの強さを表した数値であり、数字が大きいほど揺れも大きくなる。

※3 地震による原子炉建屋の揺れ方などを再現するための手法。

※4 耐震壁の鉄筋が弾性範囲内(建物が地震による揺れの力を受けても、その力がなくなれば元の状態に戻る強度の範囲)で耐えられる力。

※5 様々な固有周期(建物や構造物が揺れやすい周期)を持つ建物や構造物に対して、地震動がどの程度の揺れの強さ(応答)を生じさせるかを描いたグラフ。



「プレスリリース本文のPDFファイルはこちら」 印刷用PDF
←← 東北電力トップページ ← 元のページへ戻る