■火力部門■「東新潟火力発電所 港1号機および港2号機 発電納め式」開催

■火力部門■「東新潟火力発電所 港1号機および港2号機 発電納め式」開催 イメージ

 2022年12月20日、東新潟火力発電所港1号機および港2号機の「発電納め式」を執り行いました。本記事では、式典と、式典に先立ち実施した蒸気タービン・発電機の清掃活動の様子をお伝えいたします。

東新潟火力発電所 港1号機および港2号機 発電納め式

 東新潟火力発電所港1号機および港2号機(各35万kW)は、昨年11月30日をもって廃止となりました。

 12月20日には、地元の聖籠町をはじめ、同設備の運用に携わった関係会社、協力会社、メーカー、東新潟火力発電所OB、労働組合、東北電力関係者ら50名が出席し、「発電納め式」を執り行いました。

 東新潟火力発電所港1・2号機が立地する「新潟東港工業地帯」は、高度経済成長期である1963年に新産業都市の指定を受け、1969年に整備されました。
 東北電力は、企業進出の電力需要に応えるべく、1969年10月に日本軽金属(株)との共同出資により「新潟共同火力発電(株)」を設立。1972年11月に同工業地帯で最初の火力発電所として、1号機(現在の港1号機)が営業運転を開始し、1975年11月には、2号機(現在の港2号機)が営業運転を開始しました。
 その後、1980年4月に東北電力への吸収合併により「新潟港火力発電所」となり、さらに1990年4月には「東新潟火力発電所」に統合されました。
 これまで、オイルショックを契機としたLNG焚き設備への改造や昼夜の負荷運用に応じた港2号機DSS※対策工事など、時代の流れに沿った対応や幾多の自然災害やトラブル、長期計画停止からの復活などを経て、この度、港1号機の運開から50周年となる節目に廃止を迎えました。
 ※電力需要の変化に応じて、毎日起動・停止を繰り返す運転方法

 式典では、半世紀にわたって電力の安定供給、地域の電力需要を支えてきた発電設備へ感謝と労いの意を表しました。
 挨拶に立った西脇聖籠町長は、ご自身も役場職員時代に担当として港火力に関わっていた当時の思い出を紹介するとともに、「半世紀にわたり安定運転、地元経済の発展や地域振興に貢献していただき大変感謝している。また、これまでの安全・安心の操業が町民の信頼を揺るぎないものとするだけでなく、その信頼を大きく育てていただいた。今後も発電所と町民の信頼関係が風化することなく更なる発展に期待したい」と述べました。

東新潟火力発電所 港1号機および港2号機 発電納め式 イメージ1

発電納め式の様子

東新潟火力発電所 港1号機および港2号機 発電納め式 イメージ2

関係者で中央制御室を視察

東新潟火力発電所 港1号機および港2号機 発電納め式 イメージ3

港1号機(左)・港2号機(右)タービンフロアでの記念撮影

蒸気タービン・発電機への感謝を込めて清掃活動を実施

 発電納め式に先立ち、12月8日には、東新潟火力発電所員が電源としての役割を終えた港1号機および港2号機の蒸気タービン・発電機の清掃を行いました。参加者らは、昭和〜平成〜令和と3つの時代にわたるプラントの変遷を回想しながら丹念に清掃し、清々しく式典当日を迎えることができました。

 東新潟火力発電所では、今後、廃止設備の撤去工事を安全最優先で実施するとともに、引き続き、他発電設備の安定運転に努めていくこととしています。