東北+新潟の魅力を発信する「おらほのNO.1」。シリーズ記事がスタート!初回は秋田県藤里町から!
「サウナハット」をご存じですか?
日常的にサウナに入る北欧では「サウナで被る帽子」としてポピュラーなアイテムです。熱が伝わりにくく、室温が高くても熱くなりにくいため、頭部や髪を熱から守り、のぼせを防ぐ役目も果たします。
近年のサウナブームにより日本でも注目されているこの「サウナハット」を、秋田県内で人口減少率が最も高い藤里町で、地元の女性たちが手作りしています。
藤里町は、秋田県最北部に位置しており、日本初のユネスコ世界自然遺産登録“白神山地”の麓にある自然豊かな町です。人口は約3,000人。白神山地の天然水「白神山水」やマイタケなどの特産品があり、町営牧場ではサフォーク種などの羊を育てています。
この地元で飼っている羊の毛を活用して「何か新しい取り組みができないか」という地域おこし協力隊の呼びかけで、「白神の里 手作り工房」が2019年に発足。趣味で手芸をしていた60〜70代の町民が集まり、羊毛を使ったキーホルダーなどの小物作りから始めました。そして、新たな挑戦として2020年から「サウナハット」づくりをスタート。
活動場所となっている「羊毛ハウスちくちく」は、町内の一角にあった空き店舗を自分たちでリノベーションしています。
町内の天然素材にこだわり、町営温泉保養所から湧き出る温泉水で羊毛を手洗いし、町内のヨモギやクルミ、マリーゴールドなどで毛を染める…。工程のすべてが手作業で行われているオールハンドメイドの#シラカミサウナハット。
一つひとつが「オンリーワン」の商品です。
藤里町の良さを知ってもらいたいという思いから、羊毛フェルトを地元の子どもたちにも教えている皆さん。
メンバーの山田さんは「今は地元の小学校の子どもたちが修学旅行に行くときに、藤里町をPRできるよう、町の鳥『くまげら』と名産品『白神山水』を模した羊毛フェルトでできた作品を一緒に作っています。みんな、一生懸命に作ってくれているのが嬉しいです」と話していました。
#シラカミサウナハットも、色・形・デザインを工夫しながら日々進化しています。地元産にこだわり、一点一点を丹精込めて丁寧に。お母さんたちは、今日も愛情を込めながら、‘ちくちく,ちくちく’一針一針作っています。
#シラカミサウナハットは、藤里町のふるさと納税返礼品になっているほか、藤里町「白神山地 森のえき」や公式Instagramでも取り扱い中。みなさん、ぜひ機会があれば直接手に取ってみてください。
取材にお伺いした東北電力秋田支店の滝井担当も、お母さんたちの見立てで、お気に入りのサウナハット(クルミ染め)をゲット!
「手触りが柔らかく、ずっと被っていたくなる着け心地です。趣味のキャンプで使いたいと思います!」(滝井談)
東北電力では、地域活力の再生や自立に向けて地域が直面する課題解決に取り組む団体をサポートする制度「まちづくり元気塾®」を展開しています。
2021年度の「まちづくり元気塾®」では、「地域課題×デジタルイノベーション」をテーマに、藤里町で活動する「特定非営利活動法人 ふじさと元気塾」が目指す地域内外の多世代が参加する「新たなコミュニティづくり」について、サポートしています。
これからの藤里町のみなさんのチャレンジも楽しみです。