東北電力ソーラーeチャージ × HOKUSHU

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 東北電力ソーラーeチャージが、「あおぞらチャージサービス」販売に向け、株式会社北洲さまと業務提携しました。デジタルBRIDGEでは、業務提携に至った背景や今後の展開について、両社の社長にお話を伺ってきました。

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業務提携に至った背景

伊藤 篤 東北電力ソーラーeチャージ(株)社長:第三社所有モデルの太陽光・蓄電池サービスである「あおぞらチャージサービス」は、東北電力グループ中長期ビジョン「よりそうnext」で目指す「スマート社会実現事業」の一環として着想しました。しかし、当社には住宅関係の知見は全くなく、どこの誰に相談すればいいのか、一から議論を始めました。
 そうした中で、当社の担当者が北洲さんの住宅に住んでいることが、相談した一番最初のきっかけです。さらに、北洲さんの経営ビジョン「次世代のスタンダードを切り拓き、もっとあなたらしい住まいを実現します」が「スマート社会実現」の方向性にも合致すると考えました。

村上 ひろみ (株)北洲 社長:東北電力(東北電力ソーラーeチャージ)さんからお声掛けいただいたことに、まずは感謝申し上げます。そして、業務提携第一号とさせていただくことに感激しています。我が社はこれまで、「暖かい住まいをつくっていく」という建築的なアプローチから省エネルギーに邁進してきました。一方で、これからの「脱炭素時代においての創エネ」にどう着手して進めていくかということを検討していたところ、ちょうどお声掛けがあり、北洲としても「よし、やろう!」と決断しました。

伊藤:私どもとしても、業務提携いただいたことに感謝の気持ちしかありません。

「あおぞらチャージサービス」の将来性

村上:2020年10月に菅総理大臣が、2050年のカーボンニュートラル・脱炭素社会の実現を宣言してから、脱炭素に関する世の中の認識や状況が一気に様変わりしたと感じています。そして、今年4月には、2030年の温室効果ガス排出量について、2013年度比46%削減を目指すと表明されました。家庭部門の目標は66%の大幅削減となっています。
 達成に向けた住宅面での取り組みの1つとして、太陽光発電や蓄電池の設置が挙げられます。現在先行しているのは大手住宅メーカーであり、中小ビルダーはまだまだ。ちなみに北洲では(新築時に太陽光発電を設置する住宅は)4割程度です。先日、2030年までに新築戸建ての6割に太陽光の設置を目指すという方針が国の会議で了承されるなど、より高い目標に向けて世の中がまさに今動き出しています。今回の「あおぞらチャージサービス」は、時代の変化や流れにきちんと対応できるサービスとして、お客さまの住まいの価値を高めることができるものと確信しています。未来に向かってどんどん広げていくべきと思っています。

伊藤:古い話ですが1970年頃を思い出しますと、光化学スモッグとか公害問題というのは深刻でした。東北地方でも河川はかなり汚れていて、子どもの頃ヘドロの匂いが酷かったということを覚えています。しかし、今はどこの河川も綺麗になり、鮭がのぼったり、鮎が釣れるまで回復しています。人間、その気になれば、環境を大きく変えることができると感じています。
 二酸化炭素は目に見えず、地球規模で徐々に影響を及ぼします。近年は気温が上がり、水害も相当増えていると実感しています。温室効果ガスを削減する取り組みは家庭分野でも必要であり、住宅の役割も重要になると考えています。
 快適さを向上させながら、省エネや脱炭素を実現していく住宅のニーズは、これからますます高まっていくでしょう。この「あおぞらチャージサービス」はそのニーズを満たすための取り組みの一歩だと思っています。
 まずは本サービスの提供に注力していきますが、将来的には、技術の進歩に合わせて、サービスの内容や提供の仕方をさらに進化させていきたいと考えています。

今後の事業展開

伊藤:まずは、東北地方および新潟県において、断熱性などを備えた新築の住宅を中心に、私たちの太陽光パネルと家庭用の蓄電池をセットにした「再エネをたくさん取り込んだ暮らし」を提案していきます。そして、徐々に関東地方にもサービスを広げていきたいと考えています。そのために、取り扱う商材も増やしていくこととしています。

村上:まず、「あおぞらチャージサービス」の3つの意義をお客さまにしっかりと伝えたいと思っています。1つは「導入コストがかからない」ということ。2つ目は「自然災害時などに、電力の供給を自ら行えること」、3つ目は、太陽光発電により低コストの電気を賄うことができることから、人生100年時代において「光熱費による家計不安のない将来『Fuel Povertyゼロ』を目指せる」こと。この3点を多くのお客さまに訴えていきたいと考えています。
 私たちは、その先の「スマートハウスの提案」についても検討しています。具体的には、AIを活用して太陽光発電の自家消費率を高めていくこと、エネルギー負荷を管理していくことにより、最適化したエネルギーで快適な住環境を実現する仕組みを提案することです。この仕組みを整えていきたいと考えています。

今後の事業展開について イメージ

目指すところ

村上:先ほど伊藤社長からもお話いただいたとおり、まさに我が社は「次世代のスタンダード」を切り拓いていくんだ!と、小さい会社ながらも志高く、これまで63年間やってきました。これからも、東北地方にありながらしっかりと旗を立てて、豊かな住まいを提供してまいります。
 そして、新築住宅のお客さまばかりではなく既存住宅や、建材流通事業の取引先である工務店さまにも、新たな良い商材を提供していきたいと考えています。
 今回の「あおぞらチャージサービス」についても、経営理念やビジョン、このような取り組みの1つとして位置付け、お客さまに広く発信していきたいと考えています。

伊藤:万が一停電が続いても、普段と変わらない安心がほしい。「あおぞらチャージサービス」は、この課題を解決できるものと考えます。
 いざという時でも自宅だけで完結する究極の安心・安全・快適な住まいを実現するお手伝いをしていきたい、その強い意識のもと、これからも事業に取り組んでいきます。
 実は、1958年に国内で最初に太陽電池が設置されたのが東北電力なのです。このように先進的なことにチャレンジするDNAを引き継いで、北洲さんの力をお借りしながら、地域の方々が、より安心・安全・快適に暮らせるスマート社会実現の力となれるよう、積極的に事業を展開していきます。

株式会社北洲 代表取締役社長 村上 ひろみ氏
 岩手県北上市出身。松下電工株式会社に勤務後、1990年に(株)北洲ハウジング入社。(株)北洲取締役を経て、2005 年に代表取締役社長に就任。いつの日も、「本物」こそがお客さまの幸福な人生に資すると信じる。本物の定義とは 「廃れないこと。時を経て、なお輝き続けるもの」。目指すのは「良い会社、強い会社」。

東北電力ソーラーeチャージ株式会社 取締役社長 伊藤 篤
 宮城県仙台市出身。1989年東北電力入社。情報通信部門を中心に歩み、2021年4月、東北電力ソーラーeチャージ(株)設立とともに取締役社長に就任。災害が増えてきている今だからこそ、皆さまに「安心」をお届けしたい、そんな想いから生まれた「あおぞらチャージサービス」を積極的に展開していくことが当面の使命。モットーは「3秒で意思決定」。