BRIDGE探検隊〜上越火力発電所建設現場を探検!〜

BRIDGE探検隊〜上越火力発電所建設現場を探検!〜 イメージ

 BRIDGEを通して皆さんにさまざまな現場を探検していただく本コーナー。今回は、2022年12月の営業運転開始を目指して着々と工事を進める上越火力発電所の建設現場を探検してきました!

上越火力発電所建設現場を探検! ー世界最高水準の熱効率を誇る火力発電所を目指す工事現場ー

 今回は、2022年12月の営業運転開始を目指して鋭意建設を進めている上越火力発電所の建設現場を探検です。

 上越火力発電所は、東北電力の火力発電所の中で9カ所目となり、最南端の場所に位置します。最先端技術を有したガスタービンコンバインドサイクル発電設備により、世界最高水準の熱効率63%以上を目指しています。

上越火力発電所 イメージ

発電所建設状況(2021年6月10日時点)

 上越火力発電所は2021年4月〜5月にかけて、発電所の主要機器である「低圧蒸気タービン」「高中圧蒸気タービン」「発電機」「ガスタービン」を搬入し、発電所本館建屋への据え付けを行いました。
 これらの機器は、茨城県や兵庫県の工場から海上輸送され、海に面した桟橋から荷揚げされました。その後「トランスポーター」と呼ばれる専用の輸送車両を使い、時速約5キロメートルの速度で慎重に輸送しました。

上越火力発電所 イメージ

所定の位置に据え付けられた機器
(左から低圧蒸気タービン・高中圧蒸気タービン・発電機・ガスタービン)

各設備担当者にインタビュー!〜世界最高水準の発電所建設に向け、志高く〜

 設備は「蒸気タービン」「発電機」「ガスタービン」の3パートに分けられ、パート毎に機器の輸送から据え付けなどの工程を管理しています。それぞれの担当の方にお話を伺いました♪

上越火力発電所 イメージ

(左から)上越火力発電所建設所 技術課 梅田 晋弥さん(蒸気タービン)、
桐原 昌樹さん(発電機)、高橋 大幸さん(ガスタービン)

ー主要設備の据え付けが完了しての感想は

(梅 田)2020年3月の素材検査から2021年3月の総合組立まで、各工場で立会検査をする中で、徐々に形になっていく過程を見てきました。無事に据え付けが完了したことに対し、プロジェクトに携わった方々に感謝しています。

(桐 原)大きなトラブルも無く、無事に据え付け完了を迎えられたことにまずはホッとしているところです。同時に、これから工事が更に本格化することから、身が引き締まる思いです。

(高 橋)搬入日程に遅れが生じないように、事前に搬入経路に関わる工程・エリア調整を行いましたが、土木・建築・機械電気工事に跨るため非常に苦労しました。無事に据え付けが完了した状況を確認でき、達成感を感じています。

ー輸送から据え付けまで、工夫した点や苦労した点は

(梅 田)輸送当初の計画では、メーカーの搬入調整が思うように進んでいない一方、発電所本館建屋の工事が進み、機器搬入口付近の鉄骨部材とタービンの輸送架台が一部接触することが判明しました。メーカーおよび土木建築課と何度も協議を重ね、メーカーでは輸送架台のサイズを最小限にするとともに、土木建築課では鉄骨附属品を後から施工するように調整しました。その結果、輸送架台との間隙が約200mmの運搬姿を見た時には、関係個所の努力が結集した賜物と感じました。

(桐 原)荷揚げは海に面した桟橋で行うことから、気象状況によって日程が変わる可能性があるため、複数パターンの工程を想定して準備することで、日程の変更に対応できました。最終的には、5パターンも作ることとなりました(笑)

(高 橋)搬入口付近では、大規模な基礎工事を行う計画があり、トランスポーターの経路と基礎工事場所が重複する可能性があったため、土木建築課と調整し、基礎工事の一部を前倒したことで、スムーズな搬入が実現できました。

ー営業運転開始に向けての決意

(梅 田)主要機器の据え付け完了を皮切りに、工事現場はますます慌ただしくなっていきます。現場に足を運び、工事状況の確認をするだけでなく、関係者とコミュニケーションを図り、安全最優先で工事を進めていきます!

(桐 原)2022年12月の営業運転開始を目指して、工事関係者一丸となって安全第一で頑張ります!

(高 橋)今後はさらに機械・電気工事が最盛期を迎えるため、積極的に現場に出向き、作業立会や危険予知ミーティングに参加することにより、品質・安全管理を徹底し、運開日まで無事故無災害を継続できるよう努めていきます!

上越火力発電所 イメージ

打ち合わせの様子

探検記録

 上越火力発電所建設所 事務課 の山本です!

上越火力発電所 イメージ

上越火力発電所建設所 事務課 山本 優斗さん

 上越火力発電所建設所が発足したのは2018年の7月。当時は真っ更だった土地が、ご覧いただいたような姿となり、今から建設工事の完了を心待ちにしているところです。
 今回は、発電所の心臓部である主要機器の輸送や据え付け現場を探検する中で、各設備担当者の建設工事にかける「誇り」や「想い」に触れ、頼もしさを感じました。
 最後に、この発電所が「世界に誇れる」発電所であるとともに、「わが町の」発電所として地域の皆さまから愛される存在となれるよう、関係者一丸となって邁進してまいります。それでは、〜ご安全に!〜